パパの育休

【徹底解説】育児休業の期間とお金、パパ取得のメリット・デメリット

どうも、育休を1年間取得しているだいです。

子育て世代やこれから子供が欲しいなぁって思っている方、育休について気になりますよね。育休はパートナーのサポートができるし、なにより子供を育てながら一緒にいられるのがとっても魅力的です。

一方で、

・そもそも育休ってどんな制度なの?
・休業中のお金は大丈夫?
・取りたいけど、職場に言いづらいなど不安や心配がいっぱい!
・そもそも男性で育休ってとれるの?

って悩みがたくさんあるかと思います。

この記事では、

実際に育休を1年取得している僕が、
育休取得に関する疑問についてパパ目線かつポイントをわかりやすく解説していきます!

結論からいうと、これほどメリットが山のようにあり、一方でデメリットの少ない制度って他にないです。

詳しくは後述しますが、僕はママはもちろんのことパパにも育児休業の取得を強くおすすめします。

育児休業制度とはそもそも何?

育児休業制度とは、そもそも育児・介護休業法に定められた国の両立支援制度の1つです。

両立支援制度

出生率の低下による子供の減少や高齢化による介護負担の増加などを受け、
働き世代が「仕事」と「家庭」の両立を図れるように設けられた国の制度。

育児・介護休業法では、育児休業制度に加えて計9つ両立支援制度が定められています。

  • 育児休業制度
  • 短時間勤務等の措置
  • 子の看護休暇制度
  • 時間外労働の制限
  • 転勤についての配慮
  • 所定外労働(残業)の制限
  • 不利益取り扱いの禁止
  • 深夜業の制限
  • 育児休業等によるハラスメントの防止措置

育児休業制度は、各企業が制度を設けているのではなく、国の法律で決められた制度っていうところがポイントです。

つまり、僕たち国民に与えられた権利なんですね。

育児休業できる期間は?

育児休業制度

子が1歳(一定の場合は、最長で2歳)に達するまで(父母ともに育児休業を取得する場合は、子が1歳2か月に達するまでの間の1年間<パパ・ママ育休プラス>)、申出により育児休業の取得が可能
また、産後8週間以内の期間に育児休業を取得した場合は、特別な事情がなくても申出により再度の育児休業取得が可能<パパ休暇>

いくつか取得時の状況によってパターンがありますのでそれぞれ解説していきます。

パターン1.両親のどちらかが育児休業を取得する場合

原則として、子どもが1歳になるまで(誕生日前日まで)の連続した期間について育児休業の取得が可能です。

なお、ママは産後休暇が8週間あるので、それ以降~子供の1歳になるまでの期間、育児休業を取得できます。

・ママの場合は産後休暇と育児休業を合わせて最長1年間が取得可能
・パパの場合は育児休業として最長1年間が取得可能

パターン2.両親の両方が育児休業を取得する場合(パパ・ママ育休プラス)

配偶者も育児休業を取得している場合は、子が1歳2か月に達するまで、出産日と産後休業期間と育児休業期間とを合計して1年間以内の休業が可能です。

取得要件
・ 配偶者が子が1歳に達するまでに育児休業を取得していること
・ 本人の育児休業開始予定日が、子の1歳の誕生日以前であること
・ 本人の育児休業開始予定日は、配偶者がしている育児休業の初日以降であること

つまり最大限制度を利用して子供に寄り添いたい場合は、子どもの出産2か月後からパパが育児休業を1年間取得することで、子どもが1歳2か月に達するまでは、両親のいずれかが子供と一緒に過ごすことができるようになります。

取得できる期間は子供が1歳2か月に達するまでですが、取得できる日数はそのうちの最長1年間である点は注意が必要です。

パパ・ママともに子どもが1歳2か月に達するまで、がっつり育休がとれれば最高なんですが、現実はそうはいかないようです。

パターン3.延長申請をする場合

休業終了予定日において、いずれかの親が育児休業中であり、かつ次の事情がある場合には、子が1歳6か月に達するまで可能になります。

取得要件
・保育所等への入所を希望しているが、入所できない場合
・子の養育を行っている配偶者(もう一人の親)で、1歳以降子を養育する予定であったものが死亡、負傷、疾病等により子を養育することが困難になった場合

また、同様の条件で1歳6か月から2歳までの延長も可能です。

やむを得ない理由で子どもの養育ができない状態であると認められる場合は、
最大で子供が2歳に達するまで育児休業期間の延長が認められる。

 

パターン4.分割取得をする場合(パパ休暇)

育児休業は原則として子ども1人につき1度しか取得できませんが、ママの産後休暇中(出産後8週間以内)にパパが一度取得した場合は、再度育児休業を取得することが可能です。

こちらはパパだけが取得できる制度なので、いわゆるパパ休暇と呼ばれています。

仕事の都合などでまとまったお休みがとれないパパであっても、産後のママの大変な時期に一度育休をとり、日を改めてまとまった育休をとりやすいように配慮された制度ですね。

取得要件
・子の出生後8週間以内に育児休業を取得していること
・子の出生後8週間以内に育児休業が終了していること

誰でも取得できるの?制限はある?

育児休業を取得できる人は、一定の条件を満たした人に限られます。

雇用形態によって異なり、下記の通りになります。

  • 労働者(日々雇用を除く)
  • 有期契約労働者は、申出時点において、次の要件を満たすことが必要
    ‐ 同一の事業主に引き続き雇用された期間が1年以上であること
    ‐ 子が1歳6か月(2歳までの休業の場合は2歳)を経過する日までに労働契約期間が完了し、更新されないことが明らかでないこと
  • 労使協定で対象外にできる労働者
    ‐ 雇用された期間が1年未満の労働者
    ‐ 1年(1歳以降の休業の場合は、6か月)以内に雇用関係が終了する労働者
    ‐ 週の所定労働日数が2日以下の労働者

なお、就職や転職したばかりで雇用期間が1年間に満たない場合も雇用先に相談してみましょう。会社によっては認められる場合があります。

また、1年に満たない場合でも産前産後休業は取得可能ですので、女性の妊娠・出産の場合には、

「産前産後休業→(1年経過までは)休業扱い→(1年経過後から)育児休業」

という扱いになる可能性が高いです。

いずれにせよ、まずは雇用先に確認することが大切です。

女性の産前産後休業(産前:予定日直前の6週間、産後:出産後8週間)は雇用形態に関係なく取得可能。

休業中のお金は大丈夫?

育児休業を取得した場合、結論からいうと、手取り額の約8割くらいの収入を確保できます。これは給付金が支給されることで一定の収入が見込まれること、そして社会保険料が免除になることで支出が抑えられるからです。

収入:①育児休業給付金がもらえる ※給付条件あり

出産手当一時金がもらえる

支出:社会保険料が免除される

もらえるお金

子どもの出産にともないもらえるお金は次の4つです。それぞれについて詳しくみていきましょう。

  1. 出産育児一時金
  2. 出産手当金
  3. 育児休業給付金
  4. 児童手当 

出産育児一時金

出産は病気などの疾病ではないため保険は効かず、費用の負担は原則全額自腹となってしまいます。そこで出産自体に掛かる負担を低減することを目的として出産育児一時金が支給されます。

●給付条件

被保険者または家族(被扶養者)が、妊娠4か月(85日)以上で出産をしたこと。(早産、死産、流産、人工妊娠中絶(経済的理由によるものも含む)も支給対象として含む。)

●もらえる金額

1児につき42万円。多産の場合は、42万円×子供の数。
※産科医療補償制度に加入されていない医療機関等で出産する場合は40.4万円

パパかママのどちらかが健康保険に加入していれば、被保険者の健康保険から給付されます。ちなみに、パパママの両方で申請する二重取りはできません。

育児休業給付金

育児休業給付金とは、育児休業中に収入がなく生活できなくなるのを避けるために一定の支給を受けられる制度で、一般的な会社員であれば基本的に給付対象です。

給付金は雇用保険から拠出されるので、雇用先がお金をだしているわけではありません。

給付条件と金額はこちら。

ざくっというと、普通に働いている会社員なら全員条件を満たすし、給付金も今の給料の5~6割もらえますよっていう話です。

●給付条件

1歳未満の子どもがいること
・育児休業給付金を希望する人が雇用保険に加入していること
・育児休業開始前の2年間に、11日以上就業している月が12カ月以上あること

●もらえる金額

・6ヵ月まで(1~6ヵ月):休業開始時賃金日額×支給日数×67%
・7ヵ月以降(7ヵ月~)  :休業開始時賃金日額×支給日数×50%

※休業開始時賃金日額とは、原則として育児休業開始前の6カ月の賃金を180で割った額のこと。

出産手当金

出産手当金は出産によって収入が減ってしまう女性に対する休業補償で、生活を支援することを目的とした制度です。なので、勤務先の保険に加入しているママが対象となります。

給付金額も「仕事をお休みした期間」×「1日あたりの給付金額」で算出されます。

●給付条件

出産する本人自身が勤務先の健康保険に被保険者として加入していること

●もらえる金額

「給付期間」(※①)×「1日当たりの給付額」(※②)にて算出

①給付期間:
出産手当金は出産日(出産が予定日より後になった場合は、出産予定日)以前42日(多胎妊娠の場合は98日)から出産日の翌日以降56日までの範囲内で、会社を休み給与の支払いがなかった期間

②1日当たりの給付額:
支給開始日以前12ヶ月間の各標準報酬月額を平均した額÷30日×(2/3)

各標準報酬月報とは、いわゆる給与に各手当(残業、通勤、役職)を含めたものです。

例えば、各標準報酬月報の平均額が20万円/月、給付期間98日取得した場合では、
20万円/月÷30日×2/3×98日=43.5万円
となりますね。

児童手当

児童手当は、子どもを抱えた生活の安定と子どもの健全な育成を目的とした制度で、0歳から中学校を卒業するまでの児童を養育している人に国から支給されます。

●給付条件
中学校卒業まで(15歳の誕生日後の最初の3月31日まで)の児童を養育している方

●もらえるお金
子ども1人当たり:5,000円/月~15,000円/月 (※子供の数と扶養者の所得による)

こちらは子供を育てるすべての家庭に支給されるものになります。

払わなくていいお金

社会保険料(雇用保険料、健康保険料)の納付が免除となります。

規模感をつかむために、概算ですが年収別の社会保険料の負担額をまとめてみました。

社会保険料は雇用主と被保険者が残額を50%ずつ負担しているので、僕たちの実際の負担額は、被保険者負担の項目を確認ください。

引用:全国保険協会(平成31年4月分(5月納付分)からの月ごとの健康保険・厚生年金保険の保険料額表)

これによると例えば、

①年収240万円の方が育休1年取得した場合は、
(9,900円/月+18,300円/月)×12ヵ月=338,400円

②年収720万円の方が育休1年取得した場合は、
(29,205円/月+53,985円/月)×12ヵ月=998,280円

も税金が免除されます!

なお、上記の『もらえるお金』で挙げた(出産手当金・出産一時金・育児休業給付金)は非課税なので、これらに対して所得税はかかりません。

払わなくてよくなるかもしれないお金(レアケース)

住民税は前年の所得をもとに翌年の納税額が決定されるので、前年に給与収入があれば、産休・育休中でも基本的に支払う必要があります

もちろん産休・育休を取得するのであれば、取得月分は今年の課税対象額が減るので、結果、来年分の住民税は減ります。

これに加えて、住民税は一定の条件を満たすと減免・免除もしくは支払い猶予することができます。こちらは条件や内容が自治体によって異なるので、もし該当の可能性があれば、窓口へぜひ問い合わせてください。

住民税は所得に対してかかる税金なので、育児休業などで所得がなくなってしまった場合にそなえ、こうした救済措置があるんですね。

・基本的に住民税は免除にはなりません。

・自治体ごとの条件を満たせば、減免・免除、あるいは支払い猶予できる場合あり。

 

結局こうなる!手取り額ビフォーアフターまとめ

もらえるお金もあるし、払わなくていいお金もあるし、結局手取り的にはどうなのって思うので、ここまでをまとめます。

結論として、今の収入の約8割の手取り収入をゲットすることができます。

引用:厚生労働省HPより

さらに児童手当を加えると8割を余裕で超えてきます。

働かなくて、家族と過ごせて、それでいて8割ももらえるなんて、これは使わない手はないですよね。

育児休業取得のメリット・デメリットを教えて!

具体的な制度の解説をしてきましたが、それ以外でのメリット・デメリットをまとめました。個人的には圧倒的にメリットしかない気がします。

●メリット

・子供の成長を間近で見守れる
・パートナーと育児の苦楽をリアルタイムに共有できる
・遠距離の実家にも帰りやすく、親孝行できる
・今後の人生をじっくり見直す時間ができる
・スキルアップする時間ができる

●デメリット

・収入が減る
・仕事の待遇や人間関係に影響するか不安

メリット①:子供の成長を間近に見守れる

育休取得の一番の目的はこれでしょう!
ついに生まれた可愛らしい我が子と一日中一緒に過ごせます。

特に新生児の成長はとても早いので、日に日に成長する姿を見ることができますよ!
感動間違いなしです!

ざくっと成長早見表は次の通りです。

●赤ちゃん成長早見表(1年間)

・0ヵ月 :基本ねんね。ちっちゃくてかわいい!
・1か月 :手足をバタバタ。大きくなっていきます。
・2か月 :声を出し始める。あやすと笑う。
・3ヵ月 :首が座る。手でつかみだす。
・4ヵ月 :表情が豊かになる。声をだして笑う。
・5ヵ月 :寝返りをする。
・6ヵ月 :手でものを握る。
・7ヵ月 :支えなしで座れる。
・8ヵ月 :ついにハイハイする。
・9ヵ月 :つかまり立ちする。
・10ヵ月:伝い歩きする。
・11ヵ月:自己主張する。
・12ヵ月:一人で立つ。早ければ歩きはじめる。言葉を話し出す。

メリット②:パートナーと育児の苦楽をリアルタイムに共有できる

育児って楽しい場面やつらい場面がたくさんあります。

はじめて赤ちゃんが笑った日、たくさんうんちが出た日、大きなおならをしたとき、沐浴中にうんちした、おむつ替えのときにおしっこをしたなどなど、子どもと向き合う何気ない日々がかけがえのない思い出です。

一方で、満足に眠れない夜、泣き止まない赤ちゃんに世話が間違っているのかと不安になったり、母乳の出具合を気にしたり、赤ちゃんの体調不良の対応など、不安や心配事も増えます。

こうしたライフイベントをパートナーと一緒になって過ごして乗り越えていくプロセスそのものが、これからの夫婦2人にとって大切なことになるんじゃないかなと思います。

出産後の女性はただでさえ肉体的・精神的につらい状態なので、特にパパの理解と協力が大事になりますよ。

メリット③:遠距離の実家にも帰りやすく、親孝行できる

実家を離れて都会で働いている方も多いですよね。

結婚してからはより一層、実家には帰る機会も減ってしまったなんて声も少なくありません。

でも、夫婦そろって育休を取れば、実家に帰って孫の顔を見せることができます。

おじいちゃん、おばあちゃんとなった両親に、可愛い孫の顔を見せに帰るのは、ご両親にとって最大の親孝行なのではないでしょうか。

「孝行したいときには親はなし」「後悔先に立たず」です。

今という時間を大切にして、今自分にできることをしましょう。

メリット④:今後の人生をじっくり見直す時間ができる

今の生活に満足できていますか?

毎日の忙しさを理由にして、将来について考えることから逃げていませんか?

もし、どこかもやもやとしているところがあるのであれば、育休期間中にじっくり考えなおしましょう。パートナーと一緒に話していくことで、将来の計画もできます。

人生100年時代です。

パパ・ママ世代にとっては、まだまだ残りの人生のほうが長いです。

くいのない人生を送れるよう人生をデザインしましょう。

メリット⑤:スキルアップする時間ができる

英語、ブログ、YouTube、プログラミングなど、やりたいけれど、時間がないから正直諦めていたことありませんか?

自分のスキルが上がれば、復職後はさらに活躍できるし、転職や独立も視野に入ってくるかもしれません。そうすれば、自分の理想の生き方に近づくことができますよ。

会社勤めのサラリーマンにとってこの育休期間は、自分のために時間を投資できる唯一のチャンスです。

思う存分やりましょう!

デメリット①:収入が減る

収入が減るのは事実です。

ただし、上述したように手取り収入として約8割確保できますので、ローンなどの返済が重なっているなどの、よほどの事情がない限りは生活していくのに困らないのでは?と思います。

子どもやパートナーと一緒に過ごす「時間」はお金に変えることのできないものですよ。

デメリット②:仕事のキャリアや人間関係に影響するか不安

ママもパパも(特にパパ)働くサラリーマンでは誰しも気になるかと思いますが、結論から言うと、問題ありません。

そもそも国の両立支援制度上で、

  • 不利益取り扱いの禁止
  • 育児休業等によるハラスメントの防止措置

が掲げられているので、

雇用先は育休取得にかかわる不当な扱いや職場でのハラスメントを禁止する措置が義務が課せられています

結論:ママもパパも(特にパパ)、圧倒的に育休取得をおすすめします!

僕が考える育休取得によって得られるメリットをまとめます。

  • 職を失うリスクなく、お金をもらいながら、通常1年(最長2年)も休める
  • 子供の成長を間近で見守れる
  • パートナーとの愛情・絆を深めることができる
  • 両親に親孝行できる
  • 今後の人生をじっくり見直す時間ができる
  • スキルアップする時間ができる

繰り返しますが、サラリーマンにとっての育休はメリットしかありません。

あなたの人生の主役はあなた自身です。

一度しかないあなたの人生にとって、どの選択がもっともふさわしいでしょうか。

育休取得は、これから親になるあなたの、
家庭に対する考え方を子どもに示すことのできる最初の決断になるでしょう。

自分自身と、そしてパートナーでしっかりと話した上で、
周りに流されずに決めていきましょう。

この記事が、あなたの人生の満足度を高める選択のきっかけになれれば幸いです。

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だい
妻大好きな1児のパパ / 妻を大切にしたら人生変わった / 世界で最小単位のコミュニティ”夫婦 ”のパートナーシップを大切に /大切なひとを大切にする暮らしについて発信 / 夢は子供5人の7人家族で仲良くにぎやかに過ごすこと