「子供がうまれるんだけど、出産に立ち合おうか悩んでいる。そもそも、立ち合い出産をする意味ってなにがあるの?実際の体験談を知りたいなぁ」
この記事はそんなパパに向けて書いています。
こんにちは、育休を一年間取得中のだいです。
僕は初産の妻とともに、16時間におよぶ出産のすべてを隣で立ち合いました。
結論からいうと、できれば出産は立ち合ったほうがいいと思いますし、
僕自身2人目以降があれば、もちろん立ち合うつもりです。
そんな僕が、立ち合い出産をしようか悩むパパに、
立ち合いをしてよかったなぁって感じている6つの理由をお伝えします。
この記事が、出産に立ち会おうか迷っている方の参考になれば幸いです。
目次
理由①:妻の支えになることができる
まずは間違いなくこれです。
妊娠~出産の期間って、男性は自分の身体の変化がないので、どうしてもリアルな想像ってしにくいものですよね。
一方で、女性はお腹が大きくなるし、つわりもあるし、めちゃくちゃリアルな自分事です。
そして、出産にかかる不安やプレッシャーも男性の想像を絶するレベルだと思います。
だって、出産のデータってこれですよ?
●出産データ
- 出産は鼻からスイカをだす痛さ
- 初産で14時間もの平均分娩時間
- 妊産婦の出産時死亡率は1000人に約5人
パッと想像もできない痛みは怖いし、長時間も耐えられるか心配で、そもそも命の危機があるかもしれないなんて、男性であれば普通に生きてきたらあり得ない状況です。
さらに、見慣れぬ分娩室で、その日当直の助産師さんやお医者さんに囲まれて出産するなんて、完全なアウェーです。
初産であればなおさらだし、経産婦でもやっぱり怖いと思います。
でも、ここでパパがそばにいると少しでも不安や緊張が和らげることができるんです。
なぜなら、知っている人がいてくれる、愛する夫がいてくれると思うと安心するから。
それだけでママの負担は軽くなるのです。
自分はなにもできないから、立ち会う意味があるのかと悩む必要はありません。
夫の存在自体と、ずっと隣で手を握って応援し続けてくれる姿勢。
その姿が、妻の安心の源になるんですよ。
僕がここまで断言できるのも、後日妻が教えてくれたからです。
「パパがいてくれて本当に心強かった。自分一人じゃないと思えたし、赤ちゃんも頑張ってくれたし、みんなで乗り越えることができた。ずっと隣でいてくれてありがとうね。」と。
出産を終えて、へとへとなはずの妻が真っ先に僕に伝えてくれた言葉です。
ただただ手を握ることくらいしかできず無力感を感じていましたが、
そんな立ち合いを終えた僕の心にじーんと沁みたのを覚えています。
理由②:夫婦の絆がより一層深まる
出産って本当に長い闘いです。
迫りくる陣痛の波を耐え抜き、最後は出産の痛みを耐えないといけません。
こんなつらい辛い状況の中で、
(ママを)「献身的にサポートすることができた!」
(パパが)「とても気遣って支えてくれた!」
という事実は、今後の夫婦生活の中でも重要な意味をもつでしょう。
うちの夫婦でも、たまに当時の状況を振り返って、想い出話をすることがあるんですが
そんな話ができるのも、やっぱり同じ経験をしたからこそだと思います。
出産という女性にとって一大イベントな状況下で、共通体験を得るというのは、
2人の未来にとって大切なことなんじゃないかなと思っています。
理由③:出産の大変さを知ることで、誕生の喜びが一段と増える
出産は不安や恐怖も大きい一方で、
乗り越えた先にはハッピーがまっているイベントです。
お腹を空かせたあとの御飯は格別にうまい!じゃないけれど、
「知らない間に生まれていた」より「産む苦労を知った上で生まれてくれた」のほうが、
妻に対する感謝の気持ちと子供の誕生に対する喜びの深さははっきり言って違ってくると思います。
理由は、人間どうしても自分の経験をベースに判断してしまうから。
出産に立ち会うと、
妻が表情を歪めながら痛みに耐える場面を、想像以上の時間、見続けなければいけません。
- 腰が砕けそうになるほどの痛みが数分おきに襲ってくる事実。
- 必死に痛みに耐え、額に汗と血管が浮き出している姿。
- 唇が乾燥でカサカサになるくらい何時間も意識的に呼吸を整える姿。
- 長時間の陣痛に疲れと眠気で意識が朦朧としている姿。
パートナーのありのまま姿を見続けることで、出産という行為の重さを嫌でも感じることになります。
生まれるまでは、不安や辛さや、もどかしさでいっぱいな反面、
子どもが無事生まれた瞬間は、安心感や達成感と、
そして言葉で表せないくらい感動で胸がいっぱいになりますよ。
理由④:生命誕生の奇跡を体感することができる
出産は命の誕生に立ち会える唯一の機会です。
そしてどのように命が生まれてくるかを知れば、命にやさしくなれる気がします。
なぜなら、命の誕生はとても生々しいと同時に、多くの人の支えがあって成り立っていると気づくから。
実際僕は、生命の生々しい様子を自分の目でみて、肌で感じることができました。
具体的には、
妻のお股から赤ちゃんの頭だけがでた状態、その後、赤ちゃんの身体すべてがでてくる過程、そして産声を上げて赤ちゃんが動きだした様子も、さらには胎盤分娩もみたこと。
生まれたての赤ちゃんは玉のように美しくきれいで、血だらけのイメージとは真逆でした。
一方で、胎盤と赤ちゃんが入っていた卵膜は赤黒くてレバーのようで、
へその緒に繋がってずるずるとでてくる様は生々しかったのをありありと覚えています。
正直めっちゃグロいんだけれども、出産の一連の流れを目の当たりにして感じたことは、
命ってこうして生まれているんだなってこと。
考えてみると、僕たちは普段、命にかかわる場面ってなかなか立ち会う機会がありません。
当たり前に食べているお肉の屠殺現場を目にすることもないし、
お葬式でも火葬なのできれいなまま燃やされます。
しかし今回、生々しいほどの命の誕生の過程を見たことで、
出産にかかわる助産師さんやお医者さん、もちろん妻本人の頑張りがあって、
人が1人生まれてきたんだなって、改めて感じることができました。
街で見かけたどこかのだれかも、多くの人たちの想いと努力と母親の命を懸けた頑張りで生まれてきたくれたんだなって思うと、人にやさしくなれる気がします。
このやさしさを自分の子供にも伝えてあげることが、
出産に立ち会い、命の奇跡を知ることができた僕の次の役目だと思っています。
理由⑤:日常での感謝の視野が広がる
何気なく日常を生きているけど、
出産に立ち会って以降はすこーし世界の見方が変わりました。
それは、自分は生かされている感覚が芽生えたこと。
出産という行為は、助産師さんやお医者さんがいないと乗り越えられないものです。
妻が必死で頑張っている中で、僕自身のできることなんてホントちっぽけで、たかが知れていることを学ぶことができました。
ふと周りを見渡してみれば、今自分が生活できる環境があること、食べ物に困らないこと、仕事があること、妻がいてくれること、そのすべてに裏で支えてくれているだれかがいて、成り立っていることに気づきました。
当たり前なんだけれど、当たり前であることが、ある意味奇跡なんじゃないかと感じます。
そう思えてから、一日一日が本当にありがたいなぁと感謝することが多くなりました。
まずは自分にできることから、この世界に恩返ししていこうと思います。
理由⑥:育児への参加意識が高まる
僕は毎日昼夜問わず、おむつ交換をしたり、ミルクをあげたり、あやしたりとしてるんですが、出産に立ち会ったからこそ、育児へスムーズに入ることができたなと感じます。
もちろん、立ち会わなくてもしっかりと育児に参加するパパも多いとは思いますが、
やっぱり父親としての自覚は芽生えにくいものです。
この点、すでに出産を経験しているパパは、出産の重みを知っている分、パパとしての自覚が芽生えやすいと思います。
出産はもちろんすっごく大変ですが、生まれてからが育児のスタートです。
ママは肉体的にも消耗しきっているので、すみやかにパパが育児をできるとありがたいものですよ。
【まとめ】立ち合い出産は、パパが出産に本気で向き合うきっかけ
正直、僕も立ち合いはするとは決めたものの、内心は不安でいっぱいでした。
もともと、グロいことや血が苦手だったし、
そもそも立ち合ったところで、自分がどうしていいかわからなかったからです。
だけど、いざ立ち会うと決意すると、出産のリスクや注意点、サポートの仕方など、
自分事としてたくさん調べるようになりました。
パパが出産に立ち合うことの意味は、結局のところ、自分は出産しないけど、
来たる日に向けて、「どれだけ本気で出産に向き合えるか」だと、今振り返って思います。
ママは必然的にたくさん調べて、心構えをしていきます。
一方で、パパが無関心であったり、上辺だけの気遣いで済ましてしまうケースがまだまだ多いんじゃないでしょうか。
出産立ち合いは、出産できない男性にできる「最大限の出産経験」です。
パパ自身が自分事として、自分で調べて自分で考えて、結果として心配りをする。
そういう姿勢を一番大切にしていきたいですね。
【最後に】合う合わないがあるので無理はしないでね
出産立ち合いをおすすめしますよ!って自分の経験から話してきましたが、
どうしてもグロいのがダメな人もいるだろうし、
そもそもパートナーが立ち合いを望まないケースもあると思います。
無理して悪い想い出にしないよう、きちんとパートナーと話しあって、決めましょう。
やっぱりお互いが納得できるよう、話しあうことが第一ですよ。
僕の経験が、少しでも参考になれば嬉しいです(^_^)/